もみじの控え室

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みんなにも知ってほしいので僕の親友・篠宮を紹介する

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皆さんは、篠宮という小柄な男をご存知だろうか。

 

もちろん、ご存知な訳ない。篠宮は僕の親友だし、そもそも篠宮というのは仮名だからだ。

 

 

僕には親友がいる。篠宮という身長162cmの男だ。篠宮とは中学時代からの友達で、付き合いはもう16年ほどになる。


冒頭でも言ったが、篠宮は完全な仮名だ。本当はもっとどこにでもいるありふれた苗字だが、なんとなく僕が篠宮と書きたかっただけだ。なんだったら、本名は伊藤だ。


篠宮とは中1のとき同じクラスになって、すぐに仲良くなった。これまで沢山の時間を共に過ごした。本当に色々な思い出がある。


このような言い方をすると、ひょっとして篠宮はもうこの世の人間ではないのだろうかと思う方もいるかもしれないが、そんなことはない。現在もバリバリに元気だ。今でもよく連絡を取り、休日は一緒に過ごしたりすることもある。


篠宮は頭も良く勉強もできる。浪人こそしたものの、いわゆる旧帝大の1つに進学し、そこの大学院も卒業した。


しかし、篠宮はほとんどの物事に興味がない。いや、興味があるのかどうかすら、親友の僕でさえよく分からない。


まず、お父さん・お母さん・お兄さんの年齢を未だに知らないらしい。また、お兄さんが結婚したことや、お兄さんに子供ができたこと、お兄さんの子供の名前に至るまで、しばらく経ってから知ったらしい。家族にくらい興味あれ。


篠宮がハマっているというゲームについて質問しても、主人公の名前すら覚えていなかった。やっていて楽しいのだろうか。というか、そもそもやっているのだろうか。


恋愛にも興味がない。人生で一度だけ女性と付き合ったこともあるらしいが、篠宮が愛想をつかされ、付き合って2ヶ月くらいで音信不通になったらしい。まぁ女性側の気持ちは痛いほど分かる。

 


そんな篠宮だが、彼はかなりのおとぼけ発言をすることがある。今はもう昔ほどはなくなってしまったが、中学高校時代はかなり頻繁にあった。その度に衝撃を受けていたのが懐かしい。


あれは確か中3のときだ。僕も篠宮も音楽が好きで、休み時間があれば好きなバンドの話をしていた。


そのときはたまたま東京事変の話になった。東京事変と言えばあの椎名林檎がボーカルを務めていたバンドで、現在は解散してしまったが、当時はかなりの人気があった。東京事変はそのとき「修羅場」というタイトルのシングルをリリースしたばかりだった。

 

 

 

 

 


僕「最近東京事変がシングル出したよね~」
篠「あぁ、毘沙門天ね」

 

 

 

 

 


僕は耳を疑った。

 

 

 


―――毘沙門天?

 

 

 


え?・・・え?

 

 

 


こいつまさか、「修羅場」を「毘沙門天」と間違えてるのか?毘沙門天って、良く知らないけど神的な存在のあれのことか?


いやいや。ありえない。時折珍妙な発言をしてしまう篠宮でも、さすがにそんな間違え方をするはずがない。何か別の話をしているか、それとも僕の方がとんでもない認識違いをしているのかもしれない。


僕は恐る恐る篠宮に聞いてみることにした。

 

 

 

 

 


僕「えーっと・・・修羅場のこと?」
篠「あぁ、修羅場か」

 

 

 

 

 


間違えていた。完全に間違えていた。


どういう覚え方をしたら修羅場が毘沙門天になるんだろうか。あれか、「阿修羅」的なことか?修羅場と阿修羅が似てて、そこからの派生で毘沙門天か?「派生で毘沙門天」ってなんだ?なんだそのカオスな文章は。

 

しかも「あぁ、毘沙門天ね」ってなかり得意気な顔をして言ったぞ。っていうか「あぁ」ってなんだ?どうしようもないくらい盛大に間違えているのに、「東京事変のシングル情報なら前から知ってましたけども」的なニュアンスを感じて仕方がない。

 

そして「あぁ、修羅場か」という返答もおかしい。なんでそんな大ミスを指摘されたのにも関わらず、恥ずかしさの欠片も見せることなく平然としていられるのか。彼にはちょっとしたミスということなんだろうか。

 

 


そして翌年、高1のときだ。昼休みの1つ前の休み時間 ―3限目と4限目の間― に決まって僕らは早弁をしていた。


3限目の終わりを知らせるチャイムが鳴り、先生がテキストを持って教室を出ていく。お待ちかねの早弁タイムの始まりだ。


すると、普段はそんなこと言わない篠宮が、僕を含む男子グループに向かって突然それを言った。かなりハッキリとした口調だった。

 

 

 

 

 


篠「あぁ、置き勉しようぜ」

 

 

 

 

 


―――置き勉?

 

 

 

 

【置き勉】
児童・生徒が,登下校時の荷物を軽くするために,教科書やノートなどの勉強道具を持ち帰らず,学校に置きっぱなしにすること。
引用元:Weblio辞書 - 置き勉(おきべん)

 

 

 


は?

 

 

 

 

置き勉をする?置き勉することを誘っている?どういうことだ?


別に置き勉ならみんな普段からしているし、そもそも置き勉を誘われる意味も分からない。


いや・・・こいつまさか、「早弁」を「置き勉」と言い間違えているのか?確かに4文字であることと最後の「べん」という読みは同じかもしれないが、意味もまったく違うし、そもそもそんな間違いするか?


そうだ、いくら何でもそんな間違いするはずがない。多分、本当に置き勉することを誘っているはずだ。3限目に配られた化学のプリントは来週の授業でも使うから、篠宮の親切心から「置き勉しておこう」と僕らに言ってくれているに違いない。


ただ、毘沙門天パターンもある。僕らの築いてきた常識は通用しない男だ。ありえる訳ないが、念のため、一応聞いてみることにした。

 

 

 

 

 


僕「・・・早弁のこと?」
篠「あぁ、それ」

 

 

 

 

 


間違えていた。毘沙門天パターンだった。


まぁ今回は「毘沙門天」のときのように根本的な認識が間違っていた訳ではなく、ただの言い間違いの可能性もある。しかし、普通間違えるだろうか?

 

いや100歩譲って間違えたとしよう。でも、普通なら「置きべ・・・間違えた、早弁しよう!」のように途中で言い直すだろう。しかし、それはハッキリと丁寧な口調で落ち着いて澄ました顔で「あぁ、置き勉しようぜ」と最後まで言い切ったのだ。

 

そして今回も、指摘された後のその「あぁ、それ」というのはなんだ?なぜ恥じない?なぜそんな堂々としている?もはや自分の言い間違いをなかったことのようにしているニュアンスさえ感じる。「あぁ」ってなんだ?

 

 


ちなみに、他にも篠宮語録は多数存在する。

 

「あぁ、快晴」

 

「あぁ、HB」

 

「あぁ、織田信長方式」

 

などなど。聞く者に衝撃を与えるパワーワードが中高時代の篠宮の口から沢山飛び出してはいるが、それはまた機会があればそのときの状況とともに詳しく説明しようと思う。


とりあえず、篠宮はこんなやつだ。掴みどころのないやつだ。でも、まぁまぁ良いやつだ。

 

良かったら、篠宮のことを頭の片隅の更に片隅にでも覚えておいて頂ければ、これを書いた僕としては幸いである。